糖尿病性腎症:原因・症状
- 腎臓の病気
糖尿病性腎症の原因
糖尿病(トウニョウビョウ)は、血液中の血糖(ケットウ)を下げる働きをするホルモン(インスリン)が十分に作られなかったり、うまく機能しないために起こる病気です。わが国では、いわゆる「国民病」と言われるまでに患者数が増加しており、糖尿病予備軍まで含めるとおよそ1,500万人近いと言われています。糖尿病で問題になるのが、全身に現れる合併症(ガッペイショウ)です。血糖値が高くなった血液は、あちこちの血管でさまざまな症状を引き起こします。
糖尿病性腎症(トウニョウビョウセイ・ジンショウ)とは、血糖値の高い血液によって糸球体(シキュウタイ)に硬化が生じ、それがしだいに進行する病気です。血糖や血圧、体重の管理が不十分であるなど、生活習慣の乱れがつづくことによる合併症のひとつであり、また遺伝的に腎症(ジンショウ)が起こることも知られております。
糖尿病性腎症は、合併症のなかでもかなりの頻度で発症し、重大な結果を招くことが少なくありません。新規に透析療法(トウセキ・リョウホウ)をはじめる患者さんでも、糖尿病性腎症が原因となっている方が圧倒的です。糖尿病になってから腎症を発症するまでには個人差がありますが、診断の目安は下記の5つの項目となっております。
腎小体の構造

糖尿病性腎症の診断基準
- 糖尿病の罹病器官が5年以上である
- 網膜症や神経症など、他の合併症も発症している
- 尿中タンパク量の持続的増加がみられ、ほかの原因疾患が除外される
- 顕著な血尿(ケツニョウ)などのほかの尿の異常はない
- 初期において、稀(マレ)に糸球体濾過量の高値、腎臓の肥大が見られる
糖尿病性腎症の主な症状
糖尿病性腎症では、糖尿病と糖尿病性腎症に固有の療法の症状が見られます。まずは、糖尿病(トウニョウビョウ)の症状には、次のようなものがあります。
- 全身の倦怠感(ケンタイカン)
- 体重の急激な減少(この症状は病状が重い場合のみ)
- 口渇および多飲(よくのどが渇き、何度も水を飲んでしまう)
- 多食多飲
- 多尿(1日2,500ミリリットル以上の尿量)
- 精力の減退
糖尿病性腎症の多くは、自覚症状もなく進行していくので、糖尿病にかかっている方は、定期的なチェックを怠らないことが大事です。糖尿病性腎症の主な症状は、タンパク尿、浮腫み(ムクミ)、高血圧、腎機能の低下に伴なう症状(倦怠感、貧血、目眩(メマイ)、乏尿(ボウニョウ)など)です。
| 病期 |
臨床的特徴 |
| 尿タンパク(アルブミン) |
糸球体濾過量 |
| 第1期 |
陰性 |
正常 |
| 腎症前期 |
ときどき高値 |
| 第2期 |
微量アルブミン尿 |
正常 |
| 早期腎症期 |
ときどき高値 |
| 第3期A |
持続性タンパク尿 |
ほぼ正常 |
| 顕期腎症期 |
|
| 第3期B |
持続性タンパク尿 |
低下 |
| 顕期腎症期 |
|
| 第4期 |
持続性タンパク尿 |
顕著に低下 |
| 腎不全期 |
(血清クレアチニン上昇) |
| 第5期 |
透析療法中 |
|
| 透析療法期 |
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