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ネフローゼ症候群:原因・症状

- 腎臓の病気

 

ネフローゼ症候群の原因

 ネフローゼ症候群とは、尿に蛋白(タンパク)が常時大量に排泄(ハイセツ)されて、その結果、血液中の蛋白(タンパク)が不足する状態です。
 慢性腎炎(マンセイ・ジンエン)の多くで尿タンパクがみられるということからわかるように、ネフローゼ症候群をともなう腎臓(ジンゾウ)の病気はたくさんありますが、大きく分けると、@原発性糸球体疾患(ゲンパツセイ・シキュウタイ・シッカン)によるもの(一次性[原発性]ネフローゼ症候群)と、A糖尿病(トウニョウビョウ)や自己免疫疾患などの全身性の病気にともなって糸球体(シキュウタイ)が異常を起こすもの(二次性[続発性]ネフローゼ症候群)の二つになります。

ネフローゼ症候群

 @ 一次性ネフローゼ症候群

 ネフローゼ症候群のうち、一次性[原発性]のものは、成人で約70%、小児で約90%にのぼるとされています。以下に、ネフローゼ症候群を呈するおもな糸球体疾患をあげます。

  • び漫性増殖性糸球体腎炎(PGN)
  • 膜性腎症(MN)
  • 膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)
  • 急速進行性糸球体腎炎(RPGN)
  • 微小変化群(MCNS)
  • 巣状糸球体硬化症(FGS)

 小児の場合には、微小変化群(ビショウヘンカグン)によるネフローゼ症候群が圧倒的に多く、中高年では膜性腎症(マクセイジンショウ)によるネフローゼ症候群が半分以上を占めています。慢性腎炎(マンセイ・ジンエン)のなかでも最も多いIgA腎症(アイジーエー・ジンショウ)では、ネフローゼ症候群になる人は少ないです。

 A 二次性ネフローゼ症候群

 原発性糸球体疾患以外の病気によるネフローゼ症候群は、全身性の病気が疾患となります。二次性ネフローゼ症候群の原因となる全身性の疾患は以下の通りです。

  • 全身性エリテマトーデス
  • 結節性動脈周囲炎
  • その他の膠原病
  • 紫斑病性腎炎
  • グッドパスチャー症候群

ネフローゼ症候群を引き起こす二次性糸球体疾患(全身性の疾患も含めて)

 

ネフローゼ症候群の主な症状

 一次性(原発性)・二次性(続発性)いずれのネフローゼ症候群でも、大量の尿タンパクが排泄(ハイセツ)されます。健康な成人の一日の尿タンパク排泄量は、80+124ミリグラムで、多くても150ミリグラムを超えることはありません。一方で、ネフローゼ症候群では、尿タンパクが大量に排泄(ハイセツ)されます。身体に必要な蛋白(タンパク)が尿中に流れ出ることによって、血液は低タンパク状態(低アルブミン状態)になり、同時に高コレステロール状態、血液凝固亢進(ケツエキギョウココウシン)・血小板(ケッショウバン)増加などの状態に陥ります。その結果、全身にさまざまな症状が現れます。
 まず、血液が低アルブミン状態(低アルブミン血症)になると、血管の浸透圧(シントウアツ)が変化して、血液内の水分が血管外の組織に移動してしまいます。そのため、全身に浮腫み(ムクミ)が生じます。とくに、上まぶたや足の甲、むこうずねの浮腫み(ムクミ)が明らかになります。浮腫み(ムクミ)がひどくなると体重が急激に増加し、腹水(フクスイ)や胸水(キョウスイ)が見られるようになります。こうなると、息苦しくなったり、咳(セキ)が続いたり、全身の倦怠感(ケンタイカン)が強くなったりします。さらに悪化すると心臓が圧迫されるため、「うっ血性心不全」になってしまいます。


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