食用色素などの食品添加物やアスピリンには、アレルギーを引き起こす化学伝達物質の産生を促進する働きがあります。そのために、理論的にはそうしたものを多く摂取すると、アレルギー症状が出やすくなる可能性がありますが、いまだ実証された研究報告はありません。鰯(イワシ)や鯖(サバ)などに含有されている多価不飽和脂肪酸のエイコペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)には、化学伝達物質が作られるのを抑制する作用がありますが、やはりアレルギー疾患に対する効果が実証された研究報告はございません。また、サプリメントの効果に関しては、実際のところ、あまり意味はなく、むしろそれに依存しすぎて有害な場合もあり得ます。結局のところ、バランスの良い食生活を送ることが健康にとっては重要であるということだけが現時点では確かなことなのです。
甘い食べ物をとらないように気を付けていたら花粉症(花粉アレルギー)が改善したというアトピー性皮膚炎や花粉症の患者さんにお会いすることがあります。しかしながら、それが実際に糖分や人工甘味料を摂取する量を減らしたから病状が改善したのか、あるいは気のせいなのかはキチンと解明されているわけではありません。
甘いモノを食べなくなったことで、偏った食生活が改善して気分や体調が良くなった可能性も考えられます。あるいは、甘い食べ物に含有されている脂肪分を摂取しなくなったことが大きく影響している可能性も考えられます。しかしながら、その一方で、甘い食べ物を避けても症状には変化が見られなかった、という患者さんも大勢おられます。個人差があるのか、あるいは初めから効果があまりないのか、科学的には現時点ではまったく解明されておりません。また、香辛料などの刺激物やコーヒー、紅茶も花粉症(花粉アレルギー)の症状に影響を与えることはまったくありません。
現在、さまざまなサプリメントが販売されておりますが、アレルギー疾患に有効であることが完全に実証されているサプリメントはありません。それらしい研究データを提示して、いかにも効果がありそうだというような商品もありますが、科学的に見て十分であるといえる研究報告を提示している商品は存在しません。
サプリメントは医薬品ではなく、食品ですから、国の審査や監視が甘く、表示されている成分とは異なる成分が含まれていたり、誇大広告をしていたり、さまざまな問題がある商品も全くないわけではないのが実情です。ところで、最近では、サプリメントを口にしないと不安でたまらなく、落ち着きがなくなるといった患者さんが、若い女性を中心に急増しているといわれております。いわゆるサプリメントに対しての精神的依存がほとんどだと思われますが、それがその人の日常生活や社会生活に悪影響を与えるようになれば大問題でしょう。こうした状況に陥った場合には、その方は「サプリメント依存症」と呼ばれ、心理学的もしくは精神医学的な治療が必要になる症例も少なくないと考えられます。
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