花粉症(花粉アレルギー)などアレルギー性鼻炎が疑われる場合には、まずは鼻水(鼻汁)中の好酸球(コウサンキュウ:白血球の一種で、体内に侵入した細菌などの異物を攻撃する)の有無と、その数の多寡を調べます。これは、特殊な染色液で鼻水(鼻汁)を1分間ほどかけて染めて、顕微鏡で観察すれば簡単に判明します。好酸球が鼻水(鼻汁)中に多数出ていればアレルギー性鼻炎の可能性が高く、さらに血液検査によって花粉に対するIgE抗体を持っていることが明らかになれば花粉症(花粉アレルギー)と診断することができます。そのほかにも、皮膚試験や鼻粘膜抗原誘発検査などがあります。
花粉症(花粉アレルギー)の患者さんの診察の際には、くしゃみ、水のように流れる鼻水(鼻汁)、鼻づまりの三大症状の有無をまずは確認します。そして、少なくともひとつの症状が長期間持続していることを確認するのが診断の第一歩になります。
花粉症の三大症状のうち、どれが主要な症状となるかに関しては、個人差があり一定していません。また、成人と違って子供の花粉症(花粉アレルギー)はくしゃみが無い症例が比較的よく見られ、鼻づまりのみ、あるいは鼻づまりと水のように流れる鼻水(鼻汁)の組み合わせが多いのが特徴です。
乳幼児(乳児期と幼児期で生後0日から小学校就学までの子供)の場合、鼻やその周囲がかゆいために手でよくこすることによって、鼻の付け根に皺(シワ)ができ、口の周りをモグモグと頻繁に動かしたり、まぶた(特に下まぶた)がむくんだり、色素沈着があるなど、さまざまな特徴が認められることも少なくありません。また、気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎との合併症例も比較的多いため、これらの疾患があればアレルギー性鼻炎の存在を常に考慮した診察を行います。
花粉症(花粉アレルギー)などのアレルギー性鼻炎では、成人でも子供でも、通常は鼻粘膜は蒼白で下鼻甲介(カビコウカイ)の粘膜が腫れていることが特徴です。しかしながら、炎症が強くて鼻粘膜が発赤(ホッセキ:皮膚表面の血管が炎症により拡張・充血して赤色化した状態)している場合も時々は見られますから、病気の経過や症状も重要な診断のポイントになります。
成人の場合、典型的な症状を長期間にわたって示す症例の90%程度がアレルギー性鼻炎で、類似した症状を示す好酸球性鼻炎と血管運動性鼻炎がそれぞれ6〜7%を占めると言われています。子供の場合には、ほとんどがアレルギー性鼻炎です。
◇「花粉症・アレルギー性鼻炎の診断・検査」のページ一覧◇