花粉症(花粉アレルギー)や通年性アレルギー性鼻炎の存在が問診や診察所見、スクリーニング検査から確認できたとすれば、アレルゲン(アレルギー疾患を持っている人の抗体と特異的に反応し、そのアレルギー症状を引き起こす原因となる抗原)の検査を行います。その検査方法としては、「抗原特異的IgE抗体検査」「皮膚試験」「鼻粘膜抗原誘発検査」の3種類があります。
鼻粘膜抗原誘発検査以外の、ここで紹介するすべての検査方法は、アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそく、蕁麻疹(ジンマシン)の検査としても実施されることがあります。要するに、これらの検査は、即時型アレルギー反応が関係している病気に共通して行われる検査です。どの検査を行うのかは、患者さん相談の上で、専門家である医師が総合的に判断します。
血液検査としては、血清総IgEと同時に、「抗原特異的IgE抗体検査」を行います。この検査には、RAST法、CAP法、MAST法などいくつかの検査方法がありますが、その結果に関してはどの検査もほぼ同じような検査結果が出ます。医療機関や臨床検査によって採用している方法が異なることもありますが、実務上は大差ないことがほとんどです。
皮膚試験は、その方法によって「スクラッチテスト」、「プリックテスト」、「皮内テスト」の3種類があります。なお、ステロイド薬や抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などの薬物は検査結果に影響を与える可能性があるので、皮膚試験を行う際には、これらの薬剤の使用を1週間以上は避けることが大原則となります。
「スクラッチテスト」では、皮膚に注射針でごく浅い傷を作り、そこにアレルゲン液をたらして皮膚の反応を見ます。生理食塩水をたらした場合と比較して、赤くなったり腫れたりすれば、そのアレルゲン(アレルギー疾患を持っている人の抗体と特異的に反応し、そのアレルギー症状を引き起こす原因となる抗原)に対するアレルギーがあると判定されます。
「皮内テスト」では、アレルゲン液を皮内注射して、生理食塩水を皮内注射した場合と比較して、赤くなったり腫れたりするのを判定します。減感作療法を行なう際に使用する抗原液濃度の決定にも利用されます。
「鼻粘膜抗原誘発検査」は、アレルゲン液を染み込ませた濾紙を鼻の奥にあるアレルギー反応が起こる場所である下鼻甲介(カビコウカイ)という部分におき、鼻水(鼻汁)や鼻づまり、くしゃみといった症状が強まるかどうかを判定する検査方法です。「鼻粘膜抗原誘発検査」は、医学の教科書のいくつかには重要な検査法のひとつとして書かれていることが多いのですが、実際の医療現場では特に必須の検査として扱われているわけではありません。
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