アロマセラピーによる花粉症治療:鼻づまり(鼻閉)に有効な免疫賦活作用がある成分も
- 花粉症の治療法・薬物の注意点

花粉症でお悩みの患者さんから、よくアロマセラピーの花粉症治療における効果について質問されることがあります。あるいは、インターネットや各種の健康雑誌などでも、近年、花粉症治療としてのアロマセラピーが注目されるようになって来ました。ここでは、そうしたアロマセラピーの効果や方法などについて、概論的に説明して行きましょう。
たとえば、ティートリーの葉の成分には、殺菌の作用があることが証明されており、以前はオーストラリアの医療界において緊急時の消毒用として使用されていました。その後の研究から免疫賦活作用(メンエキフカツサヨウ:免疫能力の強化作用)があることが証明され、花粉症(花粉アレルギー)に対して有効であった症例が報告されています。ペパーミントや真性ラベンダーは鼻づまり(鼻閉)に有効であるとされています。
アロマセラピーについて
フランスやベルギー、ドイツでは、医師や薬剤師、看護師あるいは助産師が西洋医学の補助的療法としてアロマセラピーを行っている歴史があります。もともと植物の精油は、古代エジプトやギリシャ時代から利用されていました。1910年にはフランスのガットフォセが精油の医療への応用の可能性に気づき、1937年に『アロマテラピー(アロマセラピーのフランス語読み)』という書物で殺菌作用や鎮静作用を持つ精油についての解説をしました。それを発端に、多くの医師や薬剤師などの研究者たちが長年にわたって研究を積み重ね、アロマセラピーの基礎を作りました。
17世紀のイギリスでは、パーキンソンなどの著名な医師が、アロマセラピーに関心を持ち、長年にわたって研究を行ってきましたが、薬草医学に目をつけた悪徳業者やニセ医者が横行したために、民衆はアロマセラピーから遠ざかっていきました。現在では、イギリスやオーストラリアでは、多くの非医療従事者が組織するアロマセラピーの団体が多数存在し、そのなかには法律上は医師にしか許されない治療行為をしている場合があり、問題になっているケースもあるそうです。
日本では、アロマセラピーに関心が深い医師や薬剤師、看護師、保健師、助産師などの医療資格保持者によって1997年に日本アロマセラピー学会が作られました。こうした学会では、アロマセラピーを、経験によってではなく、科学的な実証に基づいた医療に育てようと熱心な活動が展開されており、今後の成果に期待が持たれます。現時点では日本でも、「アロマセラピー」または「アロマテラピー」として一応の流行は見せてはいますが、暮らしにうるおいや癒しをもたらすためのアロマセラピーと、医療行為としてのアロマセラピーは区別して考えられるべきでしょう。
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