胃痛と下痢で食中毒の疑い
- 食道・胃・十二指腸の症状と病気
胃が痛み下痢も併発して、食中毒の疑いもあります
患者さんが、胃痛と表現されるものの中には、お臍(ヘソ)のまわりが痛む場合や、下腹部が痛む場合などさまざまなのですが、よくあるのが胃痛と腹痛とを混同していらっしゃるケースです。
このケースの場合は、下痢(ゲリ)を伴なっていらっしゃるので、胃痛というよりは腹痛だと考えられます。下痢と腹痛が急に襲ってきた場合には、急性腸炎が考えられます。まずは、かかりつけの内科医を受診してください。ただし、下記の3ケースの場合には、原因をハッキリさせて適切な治療を行う必要があるため、消化器専門医にいる病院を受診した方が良いでしょう。
@ 下痢があって38度以上の高熱が続く
A 血便が出る
B 排便しても腹痛がよくならない
脱水症状が酷い場合には、入院して点滴をした方が良い場合もありますので、入院設備のある医療機関を受診しましょう。
急性腸炎は、食中毒に限らず、感染症で起こる場合があります。冬場に多いのは、ロタウイルス、ノロウイルスなどによるウイルス性腸炎です。症状が非常に激しく、家族内感染も起こりやすいので注意が必要です。とくに、トイレを共有して感染することが多いので、排便後の手は石鹸(セッケン)で丁寧に洗い、タオルは共有しないように気を付けます。おしりは、洗浄トイレなどできれいにします。ドアノブや水道の蛇口など、一見清潔に見えてもウイルスが付着していることが多いので、よく拭き取ります。また、お風呂で感染することもあるので、感染の可能性のある人は一番最後にお風呂に入るようにします。 夏場に多いのは、腸炎ビブリオ菌などによる細菌性腸炎です。最近では、高性能の冷蔵庫が普及していますが、冷蔵庫を過信して、たくさん詰め込み過ぎると、冷蔵庫内の温度が上がってしまって、刺身などで細菌が増殖してしまうことがあります。また、包丁やまな板は使ったあとで熱湯消毒をしないと細菌の温床になってしまいます。衛生状態は全体的によくなってきていても、思わぬ落とし穴がありますので、ふだんの生活を再点検しておきましょう。
「ロタウイルス」とは?
冬季に流行するウイルス性腸炎の原因となります。下痢(ゲリ)、嘔吐(オウト)、脱水などの消化器症状と発熱などの全身症状を伴ないます。
「ノロウイルス」とは?
食品を媒介とする食中毒と人から人に感染して感染性胃腸炎を起こす2つの顔があります。下痢、嘔吐、腹痛が主な症状で冬季に流行します。子どもや高齢者では重症化することがあります。
「腸炎ビブリオ炎」とは?
海水細菌で、夏季に海水中で増殖し、魚介類の生食や二次汚染によって食中毒の原因になります。日本では昔から食中毒の上位を占める細菌の一つです。
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